「占いジプシー やめたい」で検索して、ここに来たのだと思います。

先に言っておきます。やめられないのは、あなたの意志が弱いからではありません。 何度も来てもらうための仕組みのほうが、先に用意されています。

この記事では、その仕組みを具体的に書きます。書いているのは占いを作って売っている会社なので、当然この話はうちにも跳ね返ってきます。だから最後に、うちがいくらでやっているかも金額まで書きます。

まず、料金の作りを見てください

電話占いの料金は、ほとんどが時間制です。1分あたり200円から500円、平均でおよそ300円。1回の鑑定は10分から20分が目安とされ、1回あたり6,000円前後になります。

この作りには、はっきりした性質があります。

相談する側

  • 話すほど料金が増える
  • 切りたいのに切り出せない
  • 「あと少し聞きたい」が一番高くつく

受ける側

  • 話が長引くほど売上が増える
  • 話を早く終わらせる動機がない
  • あなたが迷っているほど利益が出る

誰かが悪意を持っているという話ではありません。そういう料金体系だ、というだけの話です。 ただ、そういう体系のもとでは、あなたが安心して電話を切れることと、事業者の売上とが、逆を向きます。

公的機関に、この形の相談が積み上がっています

国民生活センターが2020年11月26日に注意喚起を出しています。資料名は「それって占い?!占い師や鑑定士を名乗る者から次々とメッセージが届いてやめられない-占いサイトのトラブルに注意-」。

寄せられた相談件数はこうです。

  1. 2016

    1,490件

    年間1,000件を超える水準が続いている。

  2. 2018

    1,430件

    ほぼ横ばい。

  3. 2019

    1,837件

    ここから増加に転じたと注意喚起が出された。

相談者の8割は女性です。

そして、高額になる手口として挙げられているのが次のものです。

  • 無料と思わせて登録させる。その後で有料のやりとりへ誘導する。
  • メッセージ一通ごとに課金する。一通あたり1,500円分のポイントが必要、という例が挙げられている。
  • やりとりを引き延ばす。数字や記号、特定の言葉などを延々と送信させられて、支払いが高額になる。
  • やめようとすると引き止める。やめたいと言っても占い師や鑑定士に引き止められてやめられない。

ここで扱われているのは、悪質な「占いサイト」の事例です。まっとうに営業している占い師や電話占いサービスと同じにしてはいけません。ただ、「無料で入口を作り、やりとりの回数で課金し、やめようとすると引き止める」という形が、実際に成立してしまうということは、公的な記録として残っています。

なぜ「都合のいいこと」ばかり言われるのか

もう一つ、料金の作りから自然に出てくる帰結があります。

構造から出てくること

良い結果を言ったほうが、また来てもらえる

「彼はあなたのことを思っています」「時期が来れば動きます」。この形の答えは、希望を残したまま次回を織り込みます。

「もう望みはありません」と言い切ってしまえば、その人はもう来ません。「もう少し待てば動きがあります」と言えば、待つ時間ができ、待っているあいだにまた不安になり、また電話がかかってきます。

さらに厄介なのは、悪い結果を出しても同じことが起きるという点です。悪い結果を受け取った人は、それを打ち消してくれる別の占い師を探しに行きます。良くても悪くても、次の鑑定につながる。

これは占い師個人の性格の問題ではありません。そういう構造だと、そうなりやすいという話です。

実際、「占いジプシー やめたい」で検索して出てくる記事を読んでみてください。「やめる方法」と題しておきながら、記事の終わりに別の占い師が紹介されているものがいくつもあります。やめたい人に向けて、次に行くべき先を提示している。

では、うちはいくらでやっているのか

批判だけして終わるのは不誠実なので、自分のところの数字を書きます。2026年9月時点の金額です。

無料でできること

  • LINEの相性診断は、友だち追加から結果の表示まで無料
  • 診断結果を読むのに追加の支払いは不要
  • 自動購入や自動課金に切り替わることはない
  • 相手に通知は届かない。相手のフルネームも連絡先も入力しない

有料のもの

  • 自己理解レポートは 1,980円(税込)からの買い切り
  • 買い切りなので、読み返しても追加の料金はかからない
  • 話した時間で金額が増える仕組みは使っていない
  • 鑑定士と話す形式ではないので、引き止められることもない

書いておきたいのは金額そのものより、時間で課金しないと決めているという点です。時間で課金する限り、あなたが長く迷っているほどこちらが得をします。その関係にはしたくありませんでした。

そのうえで、うちの限界も書いておきます。当たるとは言っていません。 相性が良いか悪いかを言い当てることはできませんし、この先どうなるかは占いにも科学にも分かっていません。実際に大規模なデータで調べた結果は、相性診断は、意味がないのか。にまとめました。

それでも、やめるのは難しい

ここまで仕組みの話をしてきましたが、仕組みが分かってもやめられないことを、私は知っています。

知恵袋には、こういう書き込みがあります。

実際に書かれていること

それでやっと精神を保っています

疎遠になった相手の気持ちに触れたくて、何度も占ってしまう。占い師を通して相手に依存しているのは変わらない、と本人が書いている。

やめるということは、相手との最後の接点を手放すということです。 占いをやめた瞬間、その人について考える口実がなくなる。だから意志の力では止まりません。

この部分は別の記事に分けました。復縁を占い続けてしまう場合については、復縁を、占い続けてしまうときに書いています。

今日から減らすための、具体的な三つ

やめる、ではなく減らす、から始めるほうが現実的です。

  1. 01

    使った金額を書き出す

    何回受けたかではなく、合計いくら払ったかを一度だけ計算する。目を背けたくなりますが、これが一番効きます。回数は忘れられても、金額は忘れられません。

  2. 02

    同じ質問をしていないか確かめる

    これまでに聞いた質問を並べてみる。「相手の気持ちは」「相手とはどうなる」「相手はどういう状況」。同じ問いを相手を変えて繰り返しているなら、答えを探しているのではなく、安心を買っています。

  3. 03

    次に占う日を決めてから閉じる

    禁止すると反動が来ます。「次は二週間後」と決めて、それまでは開かない。守れなかったら期間を短くして構いません。ゼロにする必要はありません。

  • すでに支払いが生活に影響している場合は、別の窓口が要ります。借入や分割の返済が苦しい、請求の額に納得がいかない、解約したいのに応じてもらえない。こうした状態は、占いとの付き合い方の話ではありません。
  • 消費者ホットライン 188(いやや)に電話すると、最寄りの消費生活センター等につながります。契約や請求のトラブルを扱う公的な窓口で、相談は無料です。国民生活センター「全国の消費生活センター等」

もう少し、考えてみる

何回までなら普通ですか

決まった線はありません。回数より、受けたあとに落ち着いているかどうかのほうが手がかりになります。受けたあとに安心して数日過ごせているなら、それは使えている状態です。受けた直後にまた不安になって次を探しているなら、回数が少なくても消耗しています。

やめたら、余計に不安になりませんか

しばらくは、なります。占いは不安を一時的に下げる働きをしているので、外せば下がらなくなります。ただ、下がらないまま何日か過ごせると、そのうち不安そのものが薄くなります。占いを受け続けているあいだは、その経験ができません。

当たる占い師に出会えれば、解決しませんか

「当たる人に出会えていないだけだ」という考えが、次の一人を探させます。ただ、同じ二人を見ても占い師によって読みが割れることは、占いは、インチキなのか。に書いたとおりです。何人目かで一致した答えが出たとしても、それは真実に近づいたからではなく、聞き続けた結果として似た答えに当たっただけかもしれません。言われた時期が過ぎてしまったあとについては、占いが、当たらなかった。に書いています。

占いを全部やめたほうがいいですか

そうは思いません。決定を預けているならやめたほうがいいですが、言葉を借りているだけなら、やめる理由はありません。問題は回数ではなく、何を預けているかです。

参考にした資料

  1. 国民生活センター「それって占い?!占い師や鑑定士を名乗る者から次々とメッセージが届いてやめられない-占いサイトのトラブルに注意-」(2020年11月26日公表。相談件数・手口・アドバイスはこの資料による)
  2. 国民生活センター「全国の消費生活センター等」(消費者ホットライン 188)
  3. 電話占いの料金相場(1分あたり200〜500円・平均約300円、1回10〜20分で6,000円前後)は、複数の比較サイトが示す目安をまとめたものです。事業者や占い師によって差があり、公的な統計ではありません。