楽しかった。話も合った。二度目に会ったとき、この人が結婚していると知った。
好きになりかけていた。いや、もう好きだったのかもしれない。それでも、自分から「お付き合いはできません」と伝えた。
最後に、ひとことだけ添えた。「もし一人になったら、連絡してください」。
あれから、連絡は来ていない。来ないほうがいいのかもしれない。それなのに、通知が鳴るたびに、名前を探してしまう。
星の羅針盤に寄せられたご相談の中にも、こんな声がありました。ご本人の了承を得て、内容の一部を変えて紹介します。
アプリで出会った人と二度目に会ったとき、結婚していると分かりました。自分から「お付き合いはできない」と伝えて、「一人になったら連絡してください」とだけ言いました。このまま待っていていいのか、諦めて前に進むべきなのか、分からなくなっています。
この記事は、既婚の相手との関係を続ける方法を書くものではありません。好きなまま自分から離れた人が、そのあとの時間をどう過ごすかを考えます。
先に結論
離れた判断は、あなたを守った。待つかどうかは、期限で決めていい
いまのあなたに伝えたいことは、三つです。
- 01
断れたこと好きなまま線を引けたのは、自分を大切にする選択だった。
- 02
残した言葉「一人になったら」は、相手に扉を残しただけ。あなたが待つ約束ではない。
- 03
これから待つなら、期限と条件を決める。進むなら、区切りの手順を一つ持つ。
相手の家庭がこの先どうなるかは、あなたにも、占いにも決められません。決められるのは、あなたがどれだけの時間を、待つことに使うかです。
好きなまま、自分から離れた
まず伝えたいのは、その判断はとても難しいもので、あなたはそれをやり遂げたということです。
好きな気持ちがあるとき、人は相手に都合のいい説明を探します。「もうすぐ別れるのかもしれない」「家庭はうまくいっていないのかもしれない」。そう考えれば、関係を続ける理由が作れます。あなたは、その説明を作らずに線を引きました。
既婚と知ったあとで関係を続けると、あなたの時間は、相手の家庭の事情に預けられていきます。会える日は相手の都合で決まり、会っていることを人に言えず、将来の話はいつも先送りになる。離れたことで、あなたはその時間を自分の手に残しました。
また、既婚と知ったうえで関係を続けた場合、相手の配偶者から慰謝料を請求される可能性があります。あなたが離れたことは、そうした面でも自分を守る選択でした。具体的な事情で心配なことがあれば、法テラスなどの窓口で弁護士に相談できます。
知らされていなかったことについて、あなたが自分を責める必要はありません。
それでも、待ってしまう理由
離れたはずなのに、待ってしまう。その気持ちには、いくつかの形があります。
- 途中で止まった物語
- 始まりかけたところで終わった関係ほど、続きが気になり続ける。
- 自分で残した一言
- 「一人になったら」は、自分で言った言葉だからこそ、希望として手元に残る。
- 悪く思いきれない
- 楽しかった時間は本物だった。そのことと、隠されていたことを、同時に抱えている。
- 探し直す疲れ
- アプリでまた一から人を探すことが、いまは重く感じる。
どれも、あなたが弱いから起きることではありません。途中で止まった関係ほど、心は続きを考え続けます。 待ってしまうのは、自然な反応です。
「一人になったら」は、いつ来るか分からない
相手が離婚するかどうか、するならいつか。それは相手とその配偶者のあいだのことで、外からは誰にも見通せません。 家庭の事情は、本人の気持ちだけでは動かないことも多いからです。
ここで一つ、はっきりさせておきたいことがあります。
この記事の中心
「一人になったら連絡して」は、あなたが待つ約束ではない
それは、相手に扉を一つ残しただけの言葉です。扉を残したことと、その前で待ち続けることは別です。扉は閉めずに置いたまま、あなたは自分の道を歩いていて構いません。
待つ時間に、止まってしまうもの
待つこと自体が悪いわけではありません。ただ、待っているあいだ、静かに止まってしまうものがあります。
止まりやすいもの
- 新しい人とのやり取り
- 自分の予定を、先に決めること
- 誰かに、恋の話をすること
- 「この先どうしたいか」を自分に聞くこと
待ちながらでも動かせるもの
- 仕事や趣味の予定
- 友人と会う時間
- 自分が望む関係を、書き出すこと
- いつまで待つかを、決めること
左側が止まったまま時間が過ぎると、「待っていた期間」だけが残ります。右側を一つでも動かしておくと、待つ時間が、自分の時間の一部になります。
占いで「いつ」を聞きたくなるとき
「彼が一人になるのは、いつか」「私に、新しい出会いはあるのか」。
先ほどのご相談でも、知りたいこととして「待つべきか」「新しい出会いがあるか」「気持ちの整理のしかた」が並んでいました。
星の羅針盤の考え方では、相手の家庭がいつどうなるかを、星で言い当てることはしません。 読めるのは、あなた自身が動きやすい時期や、新しいことを始めやすい時期です。
占いを使うなら、「彼を待つ時期」ではなく、「自分の時間を進める時期」を考えるために使ってください。同じことを何度も聞きたくなるときは、復縁を、占い続けてしまうとき。に、その仕組みを書いています。
待つなら、進むなら
待つなら
- 期限を決める(例:三か月後の日付)
- 条件を決める。相手の言葉ではなく、事実を条件にする
- 待つあいだも、自分の予定を先に入れる
- 期限の日に、もう一度だけ自分に聞く
進むなら
- 連絡先を消すか、見えない場所に移すかを決める
- 「もう待たない」と紙に書いて、しまっておく
- 楽しかった時間は、否定せずに残しておく
- 次に出会いを探し始める日を決める。すぐでなくていい
どちらを選んでも、間違いではありません。 ただ、決めないまま時間だけが過ぎるのが、いちばん自分をすり減らします。
区切りを自分の側でつくる方法は曖昧な関係の終わらせ方に、気持ちが離れないときの仕組みは好きな人に執着してしまうのは、なぜ?に書いています。
また既婚者と出会わないために
アプリで既婚者と出会ってしまうことは、あなたの落ち度ではありません。そのうえで、次の出会いで気をつけられることがあります。
- 多くのマッチングアプリは、利用規約で既婚者の登録を認めていません。既婚だと分かったら、アプリの通報機能で運営に伝えられます。
- 会える曜日や時間がいつも限られる、夜や休日に連絡がつかない、住んでいる場所を話したがらない。こうしたことが重なるときは、早めに率直に聞いて構いません。
- 独身であることの証明書を提出する婚活サービスもあります。真剣な出会いを探すなら、選択肢の一つになります。
もう少し、考えてみる
もし本当に連絡が来たら、どうすればいい?
まず、相手の状況が本当に変わったのかを、言葉ではなく事実で確かめてください。「離婚するつもり」「もう冷めている」は、状況が変わったことの証明にはなりません。事実が変わるまでは、会わない。 そう決めておくと、連絡が来た夜に揺れにくくなります。
好きな気持ちは、消すべきですか
消そうとしなくて構いません。消えないものを消そうとすると、消えていない自分を毎日責めることになります。気持ちは持っていていい。行動の範囲だけ、自分で決めておく。 それで十分です。
隠されていたことが、悔しいです
悔しさは、あなたが真剣だった証拠です。相手に直接ぶつける必要はありませんが、なかったことにもしなくていい。信頼できる人に話す、書き出すなど、外に出す場所をつくってください。
次の人を好きになるのが、怖くなりました
怖くなるのは、また同じことが起きたら、と考えるからです。次の出会いでは、早い段階で確かめたいことを、自分の中で決めておくと、怖さは少し小さくなります。確かめることは、相手を疑うことではなく、自分を大切にすることです。
参考にした資料
- 民法(e-Gov法令検索)(第709条 不法行為による損害賠償。個別の事情での判断は専門家に確認してください)
- 日本司法支援センター 法テラス(法的な困りごとの相談窓口の案内)


