好きになった理由を、丁寧に書いた。

アプリの中で何日かやり取りをして、この人とは合う気がした。会ったら、きっと楽しい。だから、気持ちを先に伝えてみた。

既読がついた。

そこから、何も来ない。三日、一週間、そのもっと先。アプリを開くたびに、トーク画面のいちばん下に、自分のメッセージが残っている。

星の羅針盤に寄せられたご相談の中にも、こんな声がありました。ご本人の了承を得て、内容の一部を変えて紹介します。

アプリで少しやり取りしただけの相手に、気持ちを書いたメッセージを送りました。既読はついたのに、それきり返事がありません。まだ会ったことも、電話したこともないのに、会って笑っている夢を何度も見ます。また連絡が来ることはあるのでしょうか。

会ったこともない人を、こんなに好きになるのはおかしいのか。既読がついたのに返事がないのは、もう答えなのか。この記事では、その二つを順番に考えます。

先に結論

既読がついただけでは、答えはまだ出ていない

見るところと、自分で決めていいところは、次の三つです。

  1. 01

    分かることメッセージが開かれたこと。気持ちと、返せない理由までは分からない。

  2. 02

    送り直すなら一度だけ、軽く。返事を求めない一文にする。

  3. 03

    待つ期限自分で決めていい。期限が来たら、アプリの外の生活に戻る。

会う前の告白に返事がないとき、いちばん消耗するのは「いつまで待てばいいか分からない」ことです。期限は、相手ではなく自分の側で決められます。

既読がついて、止まった。その沈黙が教えること

既読は、メッセージが開かれた、という事実だけを伝えます。

分かること

  • メッセージが、相手の画面で開かれた
  • 開いたあと、今のところ返事は来ていない

分からないこと

  • 最後まで読んだか、どう受け取ったか
  • 返さないと決めたのか、返し方に迷っているのか
  • あなたへの好意があるかどうか

「既読無視」という言葉は、相手が意図して無視したように聞こえます。でも、既読のあとに返事がない理由は、無視だけではありません。

会う前の告白に、返事が来なくなる理由

会う前に気持ちを伝えたあと、返事が途切れる理由には、次のようなものが考えられます。どれか一つに決めつける必要はありません。

  1. 重さに戸惑う

    気持ちの大きさに、返す言葉が見つからない会う前の段階で真剣な気持ちを受け取ると、同じ温度で返せない人は、返事そのものを先延ばしにしがちです。

  2. 余裕がない

    アプリを開く時間そのものが減っている仕事や生活が忙しい時期は、アプリから離れる人もいます。あなたとのやり取りだけが止まっているとは限りません。

  3. 温度が違う

    断る言葉を送らないまま、離れているアプリでは、返事をしないことが断り方の代わりになってしまう場面が少なくありません。

  4. 別の出会い

    ほかの人とのやり取りが進んでいるアプリは、複数の人と同時に話せる場所です。あなたの価値とは関係なく、タイミングで止まることもあります。

どの理由でも言えるのは、会う前の段階では、相手があなたについて知っていることが、まだとても少ないということです。やり取りの文面と、プロフィールの写真。その少ない情報に対して大きな気持ちが届くと、受け取る側は判断を先送りしやすくなります。

これは、気持ちを伝えたことが間違いだった、という意味ではありません。伝えたこと自体は、あなたの誠実さです。 ただ、相手の沈黙を、あなたの価値への答えとして受け取らなくていい。

また連絡は来る? もう一度だけ送るなら

会う前の告白のあと、しばらくして相手から連絡が来ることは、ないとは言えません。ただ、いつ来るかを外から知る方法はありません。 だから考えたいのは、「来るかどうか」より、「自分は何をして待つか」です。

もう一度だけ送るなら、次の形をおすすめします。

「この前は、気持ちを先に伝えてしまいました。返事は気にしないでください。また普通に話せたらうれしいです」

「忙しい時期ですか。落ち着いたら、また話しましょう」

送ったあとは、それを最後の一通にします。 返事がなければ、追いかけて何通も送らない。二通目より先は、相手にとって返しにくさが増えるだけになりやすいからです。

会ったことのない人を、こんなに好きになる理由

会ったこともないのに、こんなに好きなのはおかしいのではないか。そう感じる人もいます。

おかしくはありません。文字のやり取りでは、相手の言葉と言葉のあいだを、自分の想像が埋めていきます。返事の速さ、言葉の選び方、ちょっとした気遣い。コミュニケーションの研究では、対面の手がかりが少ないやり取りほど、相手を理想に近い姿で思い描きやすくなることが指摘されています。

つまり、少ない手がかりから、自分にとっていちばん心地よい相手の姿が組み立てられていくのです。

それは、あなたが相手の中に「こういう人と一緒にいたい」という像を見ている、ということでもあります。その像は、あなた自身の望みを映しています。 だから、たとえこの人と進まなかったとしても、その気持ちは無駄にはなりません。次に誰かと出会うとき、自分が何に惹かれるのかを知る手がかりになります。

何度も夢に出てくるのは、彼の気持ち?

相手と会って笑っている夢を、何度も見る。それを「何かのサインでは」と考えたくなるのは、自然なことです。

星の羅針盤では、夢を、相手の気持ちが届いた知らせとしては読みません。 夢に出てくるのは、あなたが日中に何度も思い浮かべている人です。夢はあなたの気持ちの強さを映していて、相手の気持ちを映しているわけではありません。

ただ、夢の中の自分が何をしていたかには、ヒントがあります。笑って話していたなら、あなたが望んでいるのは、たぶん「返事」そのものより「気楽に笑い合える時間」です。その望みは、この人とでなくても叶えられるものかもしれません。

占いで「いつ」を聞きたくなるとき

「また連絡は来るのか。来るなら、いつ頃か」。

先ほどのご相談でも、いちばん知りたいこととして挙がっていたのが、この「いつ」でした。待つ時間が長いほど、日付がほしくなります。日付があれば、それまでは待っていていい理由になるからです。

星の羅針盤の考え方では、星で読めるのは、あなた自身が動きやすい時期や、気持ちが切り替わりやすい時期です。相手が連絡をくれる日を言い当てることはできません。 相手がいつアプリを開くかは、相手の生活と選択で決まります。

だから、占いを使うなら「彼はいつ連絡してくるか」ではなく、「私は、いつまで待って、いつから次に進むか」を決める材料として使ってください。時期の読み方については、占いが、当たらなかった。にも書いています。

待つ期限の決め方と、その後

待つことそのものは、悪いことではありません。辛いのは、終わりのない待ち方です。

  1. 01

    最後に送った日から、いつまで待つかを決める(例:一か月後の日付)

  2. 02

    その日まで、トーク画面を何度も開かない。通知だけ残しておく

  3. 03

    期限の日に、アプリを続けるか、少し休むかを決める

  4. 04

    続けるなら、別の人とのやり取りを一つ始める。休むなら、アプリを閉じて一週間過ごしてみる

期限のあとに相手から連絡が来たら、そのときの自分の気持ちで返せば大丈夫です。期限は、相手を締め出すためのものではなく、あなたの時間を取り戻すためのものです。

一度会った後に連絡が減ったなら初デートの後にLINEが減ったときの記事、毎日続いていた連絡が急に止まったなら急に連絡が来なくなったときの記事のほうが、状況に近いかもしれません。

もう少し、考えてみる

追いのメッセージは、何日後なら送っていい?

決まった正解の日数はありません。この記事では、最後のメッセージから少なくとも2週間ほど空け、一度だけにすることをすすめています。大切なのは日数より、送るのを一度で終えることです。

相手がアプリを開いていないように見えます。脈なしですか?

アプリを開かない理由は、あなたとのやり取り以外にもたくさんあります。忙しさ、別の出会い、アプリへの疲れ。開いていないことを、あなたへの答えとして数えないほうが、気持ちは楽になります。

やり取りの画面自体が、見られなくなりました

アプリによって表示は違いますが、やり取りそのものが見られなくなったなら、相手がやり取りを終えたと受け取って構いません。辛い区切りですが、待つ期限を考えなくてよくなった、とも言えます。自分の生活に戻る日を、今日にしてください。

会ったこともないのに、忘れられません

片思いの辛さは、好きの大きさより、決まらなさから来ます。片思いが、辛い。に、距離で変わる辛さの形と、それぞれにできることを書いています。

参考にした資料

  1. Walther, J. B. (1996). Computer-mediated communication: Impersonal, interpersonal, and hyperpersonal interaction. Communication Research, 23(1), 3-43.(文字中心のやり取りで相手の印象が理想化されやすいことを論じた研究で、マッチングアプリの告白を直接調べたものではありません)